また、海外からの観光入込客数の国別割合を見ると(図−6)、イングランド、カンブリア地方への観光客は、ともにアメリカ人が圧倒的に多く、全体の4分の1を超えていることがわかる。カンブリア地方についてみると、次いでドイツ、フランス、オーストラリア、オランダと続き、日本人は6番目で約5%程度である。これは、「ヒルトップの入込の4分の1が日本人」という記事の主張とは相容れないものであるという事が明らかとなった。
図−6:海外からの観光客の国別割合(1994年) (%)出展:文献
カンブリア地方の他の観光地との観光入込の比較によると(表−4)、ビアトリクス・ポター関連施設は飛び抜けて多く、また近年の観光入込の推移(表−5)をみると、90年代に入って入込が急増している。この年はピーターラビットの生誕100周年に当たる年で各種のイベントが行われたことが影響しているようであり、オーバーユースが深刻化したのはこの前後と考えられる。
表−4:1994年の観光入込客数 (網かけはビアトリクス・ポター関連施設)
出典:文献17
表−5:1989−94観光入込の推移
*推定
出典:文献17
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